私はよくTVer(ティーバー)で番組を観ます。普段はCMが流れるのですが、我が家は18時を過ぎると、なぜかCMがスキップされる状態で、その原因を究明しました。
結論から言うと「インターネット通信速度が一定以上速くないとCMは流れない」というTVerアプリの仕様でした。CMは滑らかに流れなければ視聴者にとってネガティブに働いてしまうので、当然といえば当然の仕様です。TVerアプリ開発者さん、流石です。
我が家のインターネット通信は光回線ではなく、モバイル回線のWiMAX2+(ホームルータータイプ)を使っています。直近3日間のデータ通信量が10GBを越えると、18時~翌日2時まで、最大速度が1Mbpsに制限される状態でした。
それが原因だろうなと推測はできたのですが、合っていることを検証する作業を行いました。日中、意図的に「一定より遅い速度にする」ことが必要になりましたが、Wi-Fiルーターの管理画面で簡単にできました。SynologyのWi-Fiルーターを例に説明します。
まずは、検証用のデバイスでTVerのアプリを立ち上げて再生し、CMが流れることを確認。
PCで管理者(admin)として、Wi-Fiルーターの管理画面にサインイン。

サインイン後の作業は以下画像の通り。

- ①ネットワークセンターをクリック
- ②トラフィックコントロールをクリック
- ③検証用のデバイス(私の場合Pixel-5)の「カスタム速度」をクリック
- ④最大ダウンロード帯域(KB/秒)の欄に200と入力し、他の欄は適当に入力
- ⑤OKをクリック
あとは検証用のデバイスでTVerの番組を再生すれば、あら不思議。CMが流れそうになってもスキップされました。やはりTVerアプリの仕様ですね。画質が最低なのと、微妙にスキップしきれず部分的にCMの音声だけ番組に被さるように流れることが稀にあります。200でスキップされない場合は、150くらいで試します。
さて、ここまで書いておいてなんですが、TVer自体が広告で成り立っているサービスなので、全員がCMをスキップしたら、運営が立ち行きません。ちゃんとCMを見ましょう。
あと、同じことを検証される方は、先ほどのカスタム速度の設定を削除しないと、不便な生活になりますので、設定の削除をお忘れなく。
インターネットの通信速度は、基本的には速いほど良いですが、遅いことで予期せぬ効果を生み出すこともあるということが勉強になりました。SynologyのWi-Fiルーターに興味を持ってくださった方は、こちらの記事も読んでみてください。
~以下、2024年1月3日追記~
実家のWi-Fiルーターを買い替え、ASUSのWi-Fiルーターでも、上記と同様の検証ができました。気になる方はこちらの記事も読んでみてください。
~以下、2024年1月14日追記~
Android14の開発者向けオプションでダウンロード速度を制限できるという記事を発見しました。記事を参考に、私の持っているPixel8だと以下の手順でした。
- 設定>デバイス情報>ビルド番号
- ビルド番号を7回タップ
- 設定>システム>開発者向けオプション>ネットワーク ダウンロード速度制限
- 1Mbpsのラジオボタンをタップ

この状態でTVerアプリを動作させると、やはりCMがスキップされました。設定直後は遅すぎる感じだったので、少し時間をあけて安定させた方が良いです。安定性と微調整という意味ではルーター側の設定の方が良いです。ただ、スマホ単体で簡単にスキップできてしまうようになったので、TVerアプリ開発者さん側が対策した方がいいかもしれません…。
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